プレゼンの「4-12-20-24」方法論

効果的なプレゼンテーションのコツとして「4-12-20-24の方法論(メソッド)」を提唱してみます。自分の今までの講義用メモですが。

Apple Computerの社員で、著名なガイ・カワサキ氏が提唱していたのが「10-20-30の原則」Guy Kawasaki 10-20-30 Presentation Rule)です。これは、前から順番に、「スライド枚数」「時間」「フォントサイズ」のことを示しています。曰く、
『10枚以下のスライドで、20分以内に説明し、そこで使われているフォントは30 ptより大きくしろ』
という意味…お決まりの彼流ジョークを交えつつ。

ただ、これはシンプルな「1-2-3」的リズムありき、な感じも無きにしもあらずなので、実情に沿ってカスタマイズしてみたのが「4-12-20-24」です 。

プレゼンの「4-12-20-24」方法論(メソッド)
「 4」:視線:4つの目
「12」:スライド枚数:12枚以内
「20」:プレゼン時間:20分以内
「24」:フォントサイズ:24ポイント以上

###
「4」:視線:4つの目
恥ずかしがり屋の日本人は敢えて、最初に「視線」という項目を加えてみました。自分と目の前の相手の象徴としての「4」(ウインクは考慮せず)。相手がすぐ目の前にいない場合であっても、説得すべき聴衆とのアイコンタクトを常に意識して、相手の表情を注目しながら話すように心掛けたいもの。また、広い会場なら、会場の左―右―画面―手元の、スクエアな視線の動きと捉えるのもありだと思います。


「12」:スライド枚数:12枚以内
スライド枚数は、12枚まで許容範囲としましょう。4の倍数が都合良いのは、配付資料やチェック用にプリントするとき、何かとページの収まりがいいから。状況によっては、同じ理由で16枚もOK。
12枚の場合、単純に50%に縮刷すれば半分の6枚、さらにそれが両面印刷なら3枚に収まります。また、用紙が縦レイアウトなら横2列 x 縦3段でもいいし、横レイアウトなら横2列 x 縦2段でもしっくり来ます。全体の参照のために、大きな紙に一覧印刷してもGOOD。とにかくいろいろな組み合わせで、すっきりするのです。
もちろん、枚数が少なくて簡潔な方がいいのですが、例えば10枚の場合、制作するツールによっては、最後のページだけ余白が変わって面倒だったりすることもあります。

小室淑恵の超実践プレゼン講座 (日経BPムック)

小室淑恵の超実践プレゼン講座 (日経BPムック)

「20」:プレゼン時間:20分以内(質疑応答を含む)
人間の集中力を考えると、やはり時間は15〜20分が妥当なところ。ヒアリングの時間も同様です。
先のスライド枚数を考えると、1枚のスライドが大体1分、重要なところは時間を掛け、残り時間を前後の挨拶や質疑応答に割り振って計算できるのもシンプル。
もし、長くなる場合は、適度なタイミングでデモやスライドショー、ビデオを入れたり、説明者が変わるなど、間に何らかの切り替えを挟むのが効果的です。


「24」:フォントサイズ:24ポイント以上
フォントサイズは、30 ptといった中途半端なサイズではなく、24/28/32/36 ptなど、よく使われるサイズがいいでしょう。明朝系・セリフ系フォントは、ゴシック系・サンセリフ系よりは、心持ち大き目・太目にすると、細い横棒や「ヒゲ」の部分で小さく見えてしまうのをカバーできます。
ただし、プレゼンテーションのベースになるスペースの縦横サイズや、画面解像度次第で、見え方は変わることには注意。


ツールとしてPowerPoint/Keynoteを使うなり、PDF/手書きにするなり、基本となる考え方は共通。
しかし、「4-12-20-24」は4の倍数繋がりなものの、元に比べるとやはり語呂が良くないですね…それでも、次回からの進行もこれでいってみます!4649!!