Hagexへの献花に久しぶりのはてなブログを再訪してみた

昨夜参加したHagex氏のセミナーのテーマはブログだったので、続きはここに書いておくべきなのかもしれない。元それなりに積極的だったはてなーの一人として、まさかこんな話題で、3年ぶりにエントリーを書くとは思わなかった。

 

Hagexに聞けなかった正義 - kotobato

https://www.kotobato.jp/articles/life/justice-for-hagex.html

 

私の所にまで取材の申し込みが来ているが、残念ながら、答えられることが何もない。自分の感想ではない、事実の記録がほとんどないのだ。昨夜、たった1回会って、2時間ほど同じ場所にいただけの人を襲った突然の不幸に、これほど強く心乱されていることに、自分自身が大きく動揺している。まさにセミナーで彼曰く、『事実の羅列に、適度に感想を添えればいい。感想ばかりだと読まれないから、バズらない』。私は、バズる必要のない、個人の傷心ぐらいしか吐き出すものがない。

 

東京在住の彼は、福岡出身だったんだろうか、セミナーの冒頭では、七隈線や六本松、RKB(福岡毎日放送)という名前が自然に出ていた。『Hagexが福岡に来る』という同じ理由で、楽しみに話を聞きに行く人と、圧倒的暴力を目的に行く人間が同じ場所にいたことになる。福岡に住む者としてこれほど苦しいことはない。ご家族の心中察するに余りある。

 

彼は、自分を憎んだり恨んだり否定するする人がいることを認識し、適度な注意や配慮も怠らず、時に日和ったり下に出ることも厭わず、自身のノウハウを他者に共有していた。それでも、不条理な凶行のターゲットにされた。彼が扱っていたテーマや対処に起因するとはいえ、それを自業自得のひと言では片付けられないように感じている。

 

毎朝届いていたはてなブログの更新メールから、くだらないノイズと、自分に役立つ視点、たまのホッとするネタが減った。このままでは、人生の効率が上がって、紅茶とスイーツを楽しむ余裕が出てしまいそうだ。死すらコンテンツとして消費されていく昨今の現実が、これほど自分の身近にあることに、事件そのものとは別の深い恐怖を覚えている。今はまだ、故人の冥福を祈る気にはなれない。